ウィーンで美食にうなる

旅の記憶に深く残るものの一つ【食】。花冷えの今日この頃、温かいものが食べたいな~と思いながら街を歩いているときに目についた【日本・オーストリア外交樹立150周年記念】の文字。ふと思い出したのは、オーストリア・ウィーンで食した【Tafelspitz(ターフェルシュピッツ)】。

ウイーンといえば、日本ではウィンナーシュニッツェル(ウイーン風カツレツ)が有名ですが、現地の方からは、『ターフェルシュピッツこそウイーンの代表料理。絶対食べてね!』とお勧めされました。

時の皇帝、ハプスブルク家のフランツ・ヨーゼフ1世も好んで食したTafelspitzとは、簡単に説明をすると、牛肉をコンソメとお野菜で煮込んだ料理のことです。本来は牛のおしりと太もものあたりの部位を示す言葉で、その部位のお肉の塊を野菜とブイヨンでやわらかく似たお料理をTafelspitzと呼んでいます。

もともとは家庭料理として、愛されているとのことですが、どうせなら名店で食べようとお伺いしたお店【Plachutta(プラフッタ)】。ロシアのプーチン大統領、サッカーのマラドーナ、映画監督のジョージルーカスなどの著名人も来店されている代表的なレストランです。

お腹を空かせるため、ウィーンの街のシンボルであるシュテファン大聖堂から市立公園をお散歩しながら向かいます。余談ですが、シュテファン大聖堂は、ハプスブルク家の墓所であり、モーツァルトの結婚式が行われた場所。それはそれは美しく荘厳な場所なので、こちらのレストランに行かれる際には是非寄り道を!目の前に広がる美しい施彩タイルや、彫刻、レリーフ、絵画を楽しんだあとは、いざ♡

到着すると入店を待つ列と満席の店内に期待が高まります。席に通されると、最初にサーブされるパン。ウィーンの定番カイザーゼンメル、プレッツェル、塩パン+ホームメイドバター。温められた美味しいパンを食べすぎないように我慢しながら待つテーブルには、保温用のプレートがセッティング。ワクワク待つこと5分・・ドドドドーン、と大きな銅鍋がそのまま出されます。

まずは、落ち着いて、サーブしてくださったスープを一口。あっさり、すっきりしているけれどコクがあり、思わず皆で目を見合わせました。ヨーロッパ旅行でありがちな胃の疲れも、このスープが癒してくれたことを思い出します。

出典:Wo der Tafelspitz zuhause ist … | Plachutta Wollzeile https://www.plachutta-wollzeile.at/tafelspitz

次は、煮込まれたお皿にお肉と骨髄を盛り付けてくれます。お肉は部位選べ、私たちはLow-fat(脂身が少ない部位)をオーダー。そして具を追加することも可能。メニューのサイドディッシュの欄から好きなSoup filling(スープの具)を選んでオーダーしてみてください。

何時間も煮込んでことでやわらかくなった肉をスライスし、別添えのリンゴにホースラディッシュ(西洋わさび)が入ったソースとSchnittlauchソース(クリーム状のソースにチャイブがまざったもの)をお肉につけて食します。

見た目はクリームソースがそそられるも、断然リンゴソース派でした♡口に運んだ直後は甘い普通のすりおろしリンゴに思えるのですが、あとからホースラディッシュのピリっと感が広がります。大きなお肉でしたが、最後までさっぱりいただけました。

出典:Ein Auszug aus unserer Speisekarte | Plachutta Wollzeile https://www.plachutta-wollzeile.at/take-away-karte

お肉と一緒にサーブされた骨髄は、トーストされた黒パンに塗っていただくのがおすすめとか。困っていた私たちを見て、隣のジェントルマンが教えてくださったこの食べ方。濃厚でこってりとろみのある骨髄とパンがとても合います!

3人でお伺いしたのですが、2人前でも多いぐらいの量!サイドメニューも楽しみたいのであれば、人数の半分ぐらいでの量でオーダーをお勧めします。もし春にウィーンへ行くのであれば、【ホワイトアスパラガス】も外せないですね。この時期のホワイトアスパラガスは、独特なシャキシャキの食感がその概念を覆しますよ。

私が訪れたその日は、ポーランドからはるばる会いに来てくれた友人との晩餐。SNSにロンドン、ウイーンに旅に行きますと書いた私の記事に、『会いたいから、ウイーンに会いに行くね!』と一言。『ポーランドとオーストリアって近いんだ~』って思っていたら、なんと8時間もかけて会いに来てくれていました。

高校生の時に、1年ほど一緒に勉強しただけの仲。同じ留学生として、言葉が通じないながらにも心の交流が深められていたんだなと感じられたのも嬉しくて。20年ぶりの再会は、このスープと共に忘れられない思い出となりました。

出典:Plachutta Wollzeile https://www.plachutta-wollzeile.at/

今回ご紹介した【Plachutta(プラフッタ)】は人気店ゆえ予約をお勧めします。(Webページの英語サイト⇒Reservationから予約が簡単です)但し、お昼休憩なしのノンストップ営業ゆえ、15:00前後や閉店間際などは比較的空いているようですよ。個人的にはテラスがおすすめ。肌寒い日もヒーターがありますし、スープが余計に体に染み入ります。街自体がアートなウィーンで忘れられない美味しいディナー。スタイリングを考えるのも心躍りますね。

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